―それは何気ない一言から始まった。
「お前が学童でミミズでも掘ってくればそれ餌にしてエビとかウナギとかやってやるけどなー。」
今年に入って3月頃か、そろそろ春先の釣り物が見えてきて夏とかになったらエビとかやれるねーなんて家族で話をしていた。
父親(自分)が釣りバカだからか息子も娘も釣りが好き、というか一緒に海や川に出掛けるのが好きだ。エサ釣りなどは一緒に行きたがるのでキスやらイシモチやら、夏はサビキでイワシ、サバ。あわよくば青物なんかに連れいていったのだが妙に好評。
魚が好きでモリモリ食べるから釣れた魚を食べるというのが嬉しいのだろう。
なんだかんだで釣ってきた魚を出せばモリモリ残さず食べる。
で、今まではほとんど見てるだけだったがそれじゃあさすがに子供は飽きる。
というか自分で釣った魚だとかを食べる。って言ったらワクワクしないだろうか。
そう思ってやれるものーっと考えた時真っ先に出てきたのが↑のセリフで言ったエビ(テナガ)かウナギである。
エビは居場所がわかればあとはサイトフィッシングのようにして遊べるしウナギは夜の涼しい時間帯にクーラーボックスにスイカでも入れて持って行って鈴がならないかなぁと涼みながら待っている釣り。
ただ問題は餌で。
ミミズは釣具屋に売っているけど実際1シーズン使いきらないのである。
その上ウナギを釣るためのミミズはドバミミズと呼ばれる類のふっといミミズ。釣具屋にはない。(あるところにはあるが)
そこで息子に白羽の矢である。
息子は学校終わりに学童で世話になっているのだけどその裏手が山。とても深い山。
見れば掘り返せばタケノコや虫、様々な動物が顔を出しそうな空間が広がっている。
―絶対、掘り返したら簡単にミミズ出てくるで
ひと目見た時に考えたのがコレ。
で、息子に調達してもらえればミミズ買わなくて済むし大量にムダにせず嫁に怒られることもない。
美味しい魚、エビを食べられてみんなハッピー。
という考えである。
「自分でとった餌でエビとか魚釣ったら面白くない?絶対楽しいよ?」
子供をそそのかして餌を調達しようとする悪い大人である。
かくして息子はプラの虫かごを持って学校へと旅立っていった。
「今日は雨だからミミズがいる(キリッ)」(嫁談)
と言って出て行ったらしい。勉強は?
で、無事取って帰ってきました。
中が見えないのがちょうどいいよな
だがちょっとアクシデントがあったらしく、息子迎えに行った時にはギャン泣きだったようだ。
箱の外側を洗っていたのを学童の先生が箱全体を綺麗にしたいと思ったらしく中身をすてて水洗いしてしまったそうだ。
それをしって「せっかく取った僕のミミズが!!」となってしまったらしい。
その上ミミズ取ってこないと釣り行けないくらいの話になっていたらしく学童の先生もガクブル。やべえことやっちまった・・・と青ざめていたらしい。持って帰ってこなくても連れて行きますよ?(;´Д`)
結局その後すぐ見つけて機嫌を直したようです。よかったよかった。
「これで父ちゃんと釣り行ける」的なことを言っていたらしい。
若干罪悪感感じるけどそこまで思っていてくれるならきっちり釣らせてやろうじゃないか。父ちゃん頑張るぜ!と思わせてくれる出来事でした。
だがそれ以前に言っていた迷言を思い返すとちょっと微妙な気持ちになるものである。
「父ちゃん、暖かくなってきたから。お願いだから。お願いだからイカ釣ってきて!」(哀願)
・・・お願いだからって。頼むからいい加減に釣ってきてくれみたいな。
どんだけイカ食いたいねん!
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